株式会社都光は、スコットランドのアイル・オブ・ラッセイ蒸溜所のモルト原酒を使用した「レジットハイボール サイレントムーン 缶」と「レジットハイボール スプラッシュスター 缶」を、数量・販路を限定して展開すると発表した。発表上の発売予定日は2026年7月21日で、全国のローソンおよびナチュラルローソンの酒類取扱店が販売先として案内されている。
商品説明にある「モルト原酒99.9%使用」は、完成した缶の内容量に占めるウイスキーの比率ではなく、使用するウイスキー原酒全体のうち、アイル・オブ・ラッセイ蒸溜所の原酒が占める割合を示したものだ。炭酸で割った缶ハイボールであることに変わりはないが、出自の曖昧な原酒を組み合わせるのではなく、蒸溜所の個性を前面に出した設計といえる。
サイレントムーンは、通常のアイル・オブ・ラッセイの構成よりもチンカピンオーク樽熟成原酒の比率を高めたとされる。チンカピンオーク由来の要素を強調することで、炭酸や冷却によって香味が細くなりやすい缶ハイボールでも、木質感やスパイス、甘味を伴う厚みを残そうとした設計と読める。原材料はモルトと炭酸を基本とし、酒税区分もウイスキーとなっているため、2商品のうち、より原酒そのものの構成を比較しやすい一本になりそうだ。
一方のスプラッシュスターは、ライウイスキー樽熟成原酒の比率を高め、レモンピールエキスを加えている。ライウイスキー樽のスパイシーな方向性に柑橘の輪郭を重ねることで、屋外や食中でも味わいを捉えやすい、明快な爽快感を狙った構成だ。こちらは原材料に食物繊維とレモンピールエキスを含み、酒税区分もリキュールとなる。同じ蒸溜所のモルトを中心に据えながら、片方は樽構成による厚み、もう片方は樽と副原料による軽快さを打ち出している。
アイル・オブ・ラッセイ蒸溜所は2017年に設立された比較的新しい蒸溜所だが、複数の樽を組み合わせて味わいを設計する姿勢を早い段階から明確にしてきた。今回の2商品も、完成したシングルモルトを一律にソーダで割るのではなく、缶商品の飲用場面に合わせて原酒構成を調整するという、ブレンダー的な発想の延長に位置づけられる。
アルコール度数はいずれも8%と案内されており、一般的な軽快さだけを優先したハイボール缶よりも、モルトや樽の存在感を残しやすい設定だろう。コンビニエンスストアの売場でクラフト蒸溜所の名前と樽構成を訴求する商品は、ボトル購入の前に蒸溜所の方向性を体験できる入口にもなる。とりわけ2種類を飲み比べれば、炭酸や温度が同じ条件でも、樽構成と副原料によって印象がどこまで変わるかを確かめられる。
限定流通という性格から缶の収集対象として注目される可能性もあるが、希少価値や将来の価格上昇を前提に評価するより、異なる原酒設計を手軽に比較できる飲用商品として捉えるのが自然だ。実際の香味、発売状況、販売店舗、価格、在庫は地域や店舗によって異なる可能性があるため、購入前に株式会社都光の公式発表またはローソンなど販売店の案内で最新情報を確認してほしい。
参考情報:株式会社都光による「レジットハイボール 缶」2種の限定発売に関する発表。